【イベント議事録 5/9】名古屋経済大学市邨高等学校・中学校 中川 琢雄 先生「休校の前後に気をつけたいこと&FlipGridとMetaMojiの活用」
2021年8月28日に開催されたオンラインイベント「iPadで臨時休校を乗り切るための環境整備と授業デザイン」のアーカイブ記事、全9編中の5本目です。
本記事はiOSコンソーシアムの代表理事の野本竜哉が執筆している本サイトのオリジナル記事です。本記事の著作権はiOSコンソーシアムに帰属します。
目次はこちらのページを参照
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名古屋経済大学市邨高等学校・中学校 中川 琢雄 先生
▲本日は休校前後に気をつけたいことと、本校の事例共有の2つについてお話ししたいと思います。
▲昨年度、本校では全国臨時一斉休校に合わせてオンライン授業を行いました。それに関連して、5月にアンケート調査を実施しています。
▲昨年の事例をベースにお話したいと思います。実は昨年、休校前に保護者にお伝えできたことはほんのわずかでした。ただ、「サイバーキャンパス」という連絡ツールを使うことができたので、毎日決まった時間に必ずここを見てもらうように周知をした。
▲この取り組みに対して保護者や生徒にアンケートを行いました。
▲生徒たちは困ったことに対して「特にない」という声だったのですが、2位以下として「長時間画面に向かっていて疲れる」、「何をするのか、授業の内容が確認しづらい」という声がありました。ただ、意外にも「思ったよりも授業がやりやすくて良い」という声が多かった。
▲一方で、保護者にもアンケートを取ってみました。
▲保護者からのアンケート結果については、学校とつながっている安心感があること、休校中でも学習が続いている、生活習慣が乱れずに済む、という声があります。
▲いくつか厳しい意見もありましたが、保護者のニーズは間違いなくありました。一方で、オンライン授業でよかったことついて「特にない」と答えた方がゼロだったことも触れておきたいと思います。
▲オンライン授業について保護者が困ったことについても特にないという声が大半でしたが、授業の内容が保護者に伝わらない、保護者が課題の確認や補助で時間を取られる、機械やアプリの操作が大変、という声もありました。
▲ただ、アカウントの確認方法(パスワード忘れ)は必ず出るのでここは対応方法を確認。また、パスワードを間違いすぎてロックされていることもありました。あとは、置いていかれる不安感が最も生徒も保護者も大きい。最初はパニックになる人が必ず出てきますが、そんなに長くは続きません。情報の伝達は保護者に対して簡単に、端的に。五月雨式にお送りせず、教科ごとに統一した方法で伝達するようにしたほうが良いでしょう。できれば保護者に対してはZoomへの練習をしておく機会があると◎。ここで授業設計の説明もあると誤解がなくてよいですね。
▲ここからは事例の紹介を簡単にしたいと思います。本校で使っているMetaMoJiは非同期でも同期でも便利な有料のアプリです。全校での一斉研修をして、授業の大まかなロールモデルを作っておくとオンラインに慣れやすい。
▲また、授業以外の事例でオンラインの全校集会を行ったこともあります。
▲二つ目の事例はFlipGridです。こちらは無料で、クローズドな空間に動画を投稿できるツールです。
顔にモザイクやシールを付けられたり、ルーブリックを設定して先生から生徒にフィードバックを返せます。Googleアカウントが必要で、クラスルームと連携するようになりました。
▲グリッドは一つのグループで、ここには許可がない人が入ってくることができません。右上のアカウントをタップして、グリッドパルを押すと、世界中の利用者が現れ、世界中の教育者と共有することもできるという特徴があります。オンラインでの国際交流が可能です。
▲詳しい説明動画があるので、こちらのQRコードを是非見てください。
▲フィジカルが使えない難点があるものの、オンラインにはそれを補って余るメリットもあります。
(記事第六弾に続く)