【イベント議事録 6/9】HILLOCK初等部カリキュラムディレクター 五木田 洋平 さん「ICTを活用した、子どもも教員も学び合う環境づくり」

2021年8月28日に開催されたオンラインイベント「iPadで臨時休校を乗り切るための環境整備と授業デザイン」のアーカイブ記事、全9編中の6本目です。
本記事はiOSコンソーシアムの代表理事の野本竜哉が執筆している本サイトのオリジナル記事です。本記事の著作権はiOSコンソーシアムに帰属します。

目次はこちらのページを参照
https://giga.ios.or.jp/hint/202108monthly_conf_reference/

五木田先生


▲昨年度まで開智希小学校というところで指導していました、五木田洋平と申します。よろしくお願いいたします。


▲本日話す内容は、子供も教員も学び合うということをテーマにお話ししたいと思います。教員と保護者と学習者と学び合う環境をどうやって作っていくか。いろんな立場を包括したお話しができればと思います。

 

 


▲前提として、今は動画コンテンツがたくさんあって、学びやすくなっています。休校中も課題と動画で乗り切ることもできてしまうのですが、学習する内容がみんな同じだし、教科書の外の知識や考え方に触れて欲しいとも思っています。

 


▲そう考えると、いかにうまく教えるか、というのは重要な論点もありますが、できるだけ「学習者主体」にシフトしていくのがシフトしていくことが必要かなと思います。

 


▲これは私だけの持論というわけではなく、文部科学省や中央教育審議会も指導の個別かや学習の個性化という目指すべき姿を掲げています。学校という場でお互いが双発し合うような環境がつくれることが建設的で、それが社会につながっていくことが健全だと思っています。

 


▲学びにとってよいからICTを使う。休校は喫緊の課題ではありますが、それは一つのきっかけです。

 


▲迷走したら、この2つを意識しました。立ち戻るものを決める。困ったら、立ち止まる。

 


▲まず対教員の話をします。


▲立ち戻るものがないと、子供にICTを与えたら悪いことをする、という話や、家と学校でルールがちがう、という声があると、揉め事ができてしまう。そこで、ロードマップを作り、こういうふうにやっていくよ、という立ち戻るべきものを作りました。

 


▲今の学校はまだこの辺かな?と思っています。実際にこうしたポリシーの資料については興味があればお渡ししたいと思います。

 


▲立ち戻るものがあると、まず「できることから始めよう」、慣れてきたらもっと先にいこう、失敗しても立ち戻るものがあるので、責任が「仕組み」にいくところがある。どうしても人の責任になりがちなので、そうならない仕組み作りがとても大事です。


▲当たり前に使っている水道やガスと同じように、当たり前にICTがある世界というのが重要。それぞれがやりたいことを使うためのICT、というものが目指す世界だと思っています。これは受験に対しても当てはまりますし、幼少期でも当てはまります。


▲その時の「最適」を探すことも大事です。

 


▲では次に保護者。


教員対保護者で難しいところがあると思いますが、私がやったことは授業の展開の仕方をZoomでセッティングし、スケジュールという「立ち戻るもの」を保護者に示すこと。これを事前に示しておくのと、そうでないのでは、大きな違いがありました。


▲従来の授業の代替が難しい、45分✖️6時間をオンラインでやり切るのは難しい。なので「子ども主体」にならざるをえないし、なった方がよい。


▲基本は文字や映像を使うことは多いですが、そうした「その時の最適」をうまく活かすようにしたい。

 


▲最後に、学習者。

 


▲学習者とのやりとりですが、5年生を持った時(2020年の3月)、自分で学習、休憩などを取れるようなバランスを取れるようになって欲しい。自分自身がカードに「やりたいこと」と「やるべきこと」を宣言してもらうことで、自己調整能力の育成をし、学びのオーナーシップを育んでいくようにしています。

 


▲通常授業でも自分で考え、自分で表現することが得意になります。小学校3年生でも、きちんとした学ぶことができました。


▲大事なことは休校をどう凌ぐか、ではなく、学びがアップデートできるかどうか、です。

 


▲みんなが知っているから乗り切れる。なので、立ち戻るものを作ってみんなで乗り越えましょう。

 

▲(管理人追記)五木田先生の単著、2022年2月11日発売予定とのことで、Amazonではすでに予約注文が始まっていました。
合わせてご確認ください。
1人1台端末時代だから…ICT主任の仕事術 仕事を最適化し、学びを深めるコツ
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▲オフィシャルのHPも持っておりますので、ぜひご覧ください。
https://www.gokitayohei.com

 

(記事第7弾に続く)