【独自記事】2nd GIGA向けiPad(11インチiPad A16)の背面にシリアル番号は印字されず

2025年度から本格始動している2nd GIGAですが、2025年度にリプレイスする際に導入されるのは、11インチiPad A16となります。そして、同モデルでは、学校での管理運用において注意するべき仕様がありますので、本ページにてご紹介します。

iPad背面には何も印字されていない

11インチiPad A16では、1st GIGAで導入されたiPadとの違いが多くありますが、それらを参考までに挙げると

  1. ホームボタンの廃止
  2. 充電用端子がLightningからUSB-Cへ変更
  3. 3.5mmイヤホンジャックの廃止

といった項目があります。

実は上記以外に、学校で管理運用するiPadではとても重要な変更点があり、それは旧モデルにはiPad背面に記載されていたシリアル番号の表記がなくなっているということです。

下にある画像が11インチiPad A16の背面を撮影したものになりますが、ご覧の通りAppleのロゴのみしか見当たりません

11インチiPad A16

ちなみに、旧モデルでは下の画像のようにiPadという製品名の下にモデル番号(Aで始まる数字)と共にシリアル番号も印字されていました

iPad旧型モデルにはシリアル番号が印字されている

シリアル番号の重要性

学校で運用しているiPadが何かしらの理由で不具合が発生、また物理的に破損や故障などした場合、修理交換手続きをすすめることとなりますが、その際に必要な情報としてシリアル番号の報告が必要であることが多いです。

iPad旧モデルでは以下の方法により、シリアル番号を確認することができました。

  • iPadの背面に記載されているシリアル番号を目視で確認
  • MDMの管理画面上で確認

手っ取り早いのは、iPad本体の裏側にあるシリアル番号を目視で確認する方法になります。MDMでの確認も可能ですが、管理画面にログインする必要があり、そもそもMDMの管理画面にアクセスできない人の場合は確認することができません。

以上を踏まえて、背面にシリアル番号の記載がない11インチiPad A16の場合は、MDMの管理画面からの確認が唯一の手段になります。

iPadの電源が入らないトラブル時の対応

ここで気を付けなければならない点があり、もしiPadの電源に起因するトラブルが発生した場合、電源が入らない=シリアル番号の確認する術がなくなってしまう、という事態に陥ってしまいます。そうならないように、シリアル番号を確認するための代替手段を用意する必要があります。

では、どのような代替手段があるのかが気になるところだと思いますが、弊社が携わっている2nd GIGAのiPadには、以下のような代替手段をお客様へ提案しております。

シリアル番号が印字されたテプラシールをiPad本体の保護ケースの背面窓から見える範囲に張り付ける

2nd GIGAからは、サードパーティ製のキーボード付き保護ケースが乱立しており、それぞれが背面の確認窓の面積も異なっていることから、自治体独自の端末識別シール、リース品の場合はリース資産品の管理シールなど、複数のシールの貼付けの必要がある場合もあるので、背面の確認窓が狭い場合はすべてのシールが貼れる様なレイアウト、文字サイズにするなどの工夫が必要となることも付け加えておきます。

他OSからiPadに乗り換える自治体も多数あるかと思いますので、本記事が少しでも役に立てれば幸いです。

 

執筆:教育産業株式会社 営業企画室 

チーフコンサルタント 山口宗芳

一般社団法人iOSコンソーシアム 文教WG シニアアドバイザー

教育機関向けiPad導入運用サポートを担当。これまでに学校導入に携わったiPadは10万台超。iPad本体だけではなく、Apple社の提供する学校向けソリューションであるApple School ManagerやApple Configurator2の知識を有し、周辺機器やMDMなど幅広い製品を含め、iPad導入計画の立案や提案、運用に課題を抱えている教育機関へ最適なソリューションを提案・提供している
2019年3月、Apple Professional Learning基礎スペシャリスト認定

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