岐阜県白川村立白川郷学園・オンライン教育100日の挑戦

合掌造りで有名な岐阜県白川村にある義務教育学校「白川村立白川郷学園」では、数年前から一人1台のiPadが配備され、教育に活用されてきました。このため、2020年に起こったコロナウィルスによる一斉休校の際、学校関係者やICT支援員が連携して速やかにオンライン授業が実現しました。

その環境下の中で、オンラインの利点も生かしながら児童・生徒がたくましく成長していく過程が、『岐阜県白川村立白川郷学園・オンライン教育100日の挑戦』という書籍にまとめられています。書籍は自治体が独自に発行しているもので、送料込み1000円で以下のフォームからお申し込みできます。

この書籍には児童・生徒に対するオンライン教育のアンケート結果や、児童・生徒自身による寄稿、ICTの活用の初心者からベテランの先生がそれぞれ教科におけるオンライン授業実践にどのようなことを行ったか、など活用のヒントが満載です。書籍は在庫に限りがあり、増刷が難しいとも伺っているのでお早めにお申し込みください。

【購入申し込みサイト】
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScGG8XavOzNdenJjzOJ5jk_u9sZGI_fZAuDhVU8V_BcWWlAgA/viewform

また、同校の取り組みが2021年3月13日(土) に開催されたオンライン・シンポジウム「全国小中学校GIGAスクール構想直前 1人1台端末・1人1アカウントにどう向き合うか~デジタル・シティズンシップのススメ~」で取り上げられました。

このシンポジウムの中では、白川郷学園の取り組みの紹介と、書籍に寄稿を行った9年生(中学校3年生に相当)の3名によるプレゼンテーションが行われました。生徒からは、9年生が2年生に算数の1:1指導をオンラインでどのように計画し行ったか、修学旅行をどのように自身で企画して制約条件の中で実施したか(修学旅行のしおりもデジタルベースで自作)、オンライン授業終了後も学校に申し出て「オンライン自習室」として継続する提案を行なったのはなぜか、非常に密度の高い情報提供がなされています。

なによりも、9年生を担当する鈴木大介先生が「生徒のことはパートナー」と明言しており、ICTの使い方や授業・学校行事を進めていくうえで生徒のスキルに良い意味で頼り、相互に信頼関係が構築されている様子が伺えるのが素晴らしいので、ぜひお時間を見つけて動画もご覧ください。ICTを活用した教育を数年間、学習者主体で行なってきたことの意義が伝わると思います。

【スピーカー】
大坪 稔 (白川郷学園校長)
鈴木 大介(白川郷学園教諭)
柴原 孝治(白川郷学園保護者・ICT支援員)
髙島 弥子・和田 美柚・和田 汐寿(白川郷学園 9年生)

【コーディネータ】
水川和彦(岐阜聖徳学園大学、初代白川郷学園校長)

【動画は以下のページからみることができます】
http://school.shirakawa-go.org/topics/post_165.html